2.1ヘクタールの矢川緑地保全地域。尾瀬さながらの美しい湿地から湧き出す清水は矢川の源流になっています。
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矢川緑地はjr矢川駅より徒歩13分。入り口に矢川が流れています。矢川は、立川段丘崖を水源地とし、青柳段丘崖先で谷保用水に合流する延長約1.3キロメートルの小河川です。すでに大きな流れとなっていますが、この水はすべて矢川緑地内で湧き出し、集まってきたものです。
矢川緑地は林床保護地域、湿生植物保護地域、サンクチュアリ(野生鳥獣の保護地域)の3エリアに分かれています。この緑地は「東京における自然の保護と回復に関する条例」に基づいて、1977年(昭和52年)に保全地域に指定されました。宅地化を免れたため、住宅街に突然現れる異世界のような雰囲気をまとっています。
散策路はいくつかありますが、矢川の源流へ行くにはまず雑木林(林床保護地域)を抜けます。
しばらく歩くと、雑木林から湿地へと植生が変化していきます。やはり水の綺麗さは東京でも群を抜いています。ちなみに上の写真中央にある木は桜ですので、春には下の写真のようになります。
美しく咲き誇る桜は、周りの水環境とも相まって東京都は思えない景色を作り出しています。
さらに進むと、一気に湿地が広がります。30年前の本には、「マムシ注意」の看板があると記載されています。確かに出てきても納得の景観ですね。圧巻です。
住宅地と緑地の境目が立川崖線となっており、湧き出した水が湿地を形成しています。
立川崖線
JR青梅線青梅駅付近から調布市と狛江市の市境あたりまで続いている、延長約40キロメートルの段丘崖。古代多摩川が南へと流れを変えていく過程で武蔵野台地を削り取ってできた、河岸段丘の連なりである。下流ではほとんど高さがないが、上流部の立川付近では15m程度の高さとなっている。崖線には湧水が多く、市街地の中の親水空間として、また野鳥や小動物の生活空間として貴重な自然地となっている。
東京都環境局339-053-914より一部抜粋
矢川緑地の最奥部です。この場所では、まだ小さな流れですね。最後に、水質調査結果です。
pH | 7.0 |
水温 | 15.4℃ |
ec | 232μS/CM |
飲用 | 可能(煮沸推奨) |
水質は都内の湧水としては一般的ですね。なお、飲用の可否は個人的に飲んで問題なかったかどうかを記しています。飲用の際は自己責任で。
それでは。
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