富澤湧水 豊富な水量を誇る和光市の湧き水

湧水
アクセス・評価

アクセス

・地下鉄成増駅から徒歩12分

・成増駅から徒歩14分

アクセス3.5
水量4.5
水質4.0
景観3.0
総評3.7
※東京の湧水として。個人の感想です。
富澤湧水の概要

白子湧水群の一つ、富澤湧水は駐車場脇の崖から湧き出しています。ちなみにこの崖は白子川に対して垂直に面しています。国分寺崖線や立川崖線が河川に平行であるのと対照的です。

国土地理院地図

右岸に大きな崖の連なり、白子川崖線があるのがわかります。

白子川崖線

白子川崖線は武蔵野台地を白子川が深く削ることによって形成された、崖の連なり。白子川は東京都練馬区の大泉井の頭公園を水源で、埼玉県和光市、東京都板橋区を通って新河岸川へ注ぐ、延長10キロの一級河川。両岸の露出した地層(立川・武蔵野ローム層と武蔵野礫層)から清水が湧き出しており、古くから生活に利用されていました。現在では東京の名湧水57選に選ばれている湧水もある。

綺麗な露頭がみられる

これは富澤湧水の崖線で見られる露頭です。私は地質に詳しくないのですが、これほどきれいな露頭であれば、私も解説できます。まず、写真中央の黒っぽい土が武蔵野礫層です。よくみると粒の大きな石(礫)が確認できます。この地層はもともと古多摩川が運んだ砂利が堆積してできた地層です。そのため、水を通しやすい層(透水層)に分類されます。そして、その下の黄土色の地層が東京層。粘土層です。水を通しにくそうなのは体感で分かりますよね。不(難)透水層です。

では湧き水はというと、ちょうど二層の境目から湧き出しているのがわかります。武蔵野礫層まで浸透した地下水は難透水層の東京層へは浸透できないので、この場所で湧き出しているわけです。

ちなみに東京東部では、これほど綺麗な露頭を見ることはまずできないです。その意味でも、貴重な湧水ですね。

水質
pH6.21
EC185.5μs/cm
水温17.8℃
硝酸15ppm
亜硝酸態窒素3ppm
2023/02/12測定

水質としては、湧水としては割と酸性に傾いています。また、東京の湧水と比較すると、硝酸や亜硝酸態窒素の値も低いですね。試飲してみて、特に問題はありませんでしたが、採取した水が数日後に白濁していたのが少々気掛かりでした。何はともあれ、煮沸推奨です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました