かつて林野庁が保有していたこの地は、現在も武蔵野の原風景を残しています。
アクセス・評価
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成城3丁目緑地の概観
以前は皇室の所有物であったこの緑地は、1974年に林野庁へ払い下げられます。その後、2001年に世田谷区が取得し、現在の名前となります。東京の湧水について書かれた昔の本を読むと、ここの湧水は、「林野庁裏の湧水」と記載されています。
崖上から見ると、国分寺崖線の高低差がいかに大きいか実感できます。いい景色ですね。
国分寺崖線とは
古多摩川が武蔵野台地を侵食する際に形成された、河岸段丘の連なり。立川市から東南方向に延び、大田区の田園調布付近まで続いている。最大で20m程の高低差があり、地層が露出するため地下水が湧出しやすい。多くの湧水を擁する国分寺崖線沿いには、湧出した水を集めながら流れる「野川」が多摩川に注いでいる。
国分寺崖線は森に覆われており、古くから薪拾いなどに活用され、また湧出する清水は農業や飲用として用いされてきた。現在では武蔵野の原風景を残す貴重な自然環境となっている。
成城3丁目の湧水
崖を下ると、集合住宅が見えてきます。左手に見えるのが崖線ですね。
湧出地点に降りてきました。橋の下を湧き水が流れています。湧き水のある場所に生える草、セキショウが生い茂っていますね。
橋に降りていきます。周りの雰囲気も相まって不思議な空間に感じられます。
橋から崖を眺めます。流量はそれほど多くはありませんが、流れる清水は本当に美しいです。
ちょろちょろと流れる清水はまさに武蔵野の原風景。皇室や官庁によって守られてきたからそ、現在にその姿を残しています。
湧水の水質
今回は橋の上で水質を測定していきます。
pH | 7.23 |
EC | 156.9μs/cm |
水温 | 14.7℃ |
硝酸 | 10ppm |
亜硝酸態窒素 | 1ppm |
水質は東京の湧水として一般的ですね。硝酸や亜硝酸態窒素が低いのはやはり緑地として保全されている点が大きいでしょう。
最後に。
徒歩圏内に成城みつ池緑地があります。こちらも緑地として保全されており、豊かな水環境が残されています。それでは。
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