立川崖線に位置するこの湧水は、武蔵野の「ハケ」の姿を現在に残しています。
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富士見緑地は西立川駅から徒歩10分の場所にあり、東京都農林総合研究センターの隣にあります。センターの敷地が広く複雑なため、富士見緑地へは少し行きづらいです。
センターは立川崖線を挟んで上下に分かれており、崖上には奥多摩街道が走っています。
立川崖線
JR青梅線青梅駅付近から調布市と狛江市の市境あたりまで続いている、延長約40キロメートルの段丘崖。古代多摩川が南へと流れを変えていく過程で武蔵野台地を削り取ってできた、河岸段丘の連なりである。下流ではほとんど高さがないが、上流部の立川付近では15m程度の高さとなっている。崖線には湧水が多く、市街地の中の親水空間として、また野鳥や小動物の生活空間として貴重な自然地となっている。
東京都環境局339-053-914より一部抜粋
崖を降りて少し歩くと清水川緑地があります。小さな緑地ですが、崖から切れ目なく水が湧き出しています。
冬の渇水期とあって、湧出量は少ないです。ほかの方の探訪記などを拝見すると、大雨後には吹き出すように湧き出すこともあるようです。一般的に、涵養域(水を集めてくる面積)が広いほど湧出量の増減は小さくなります。その意味では富士見緑地の湧水は涵養域が狭いと言えそうです。
pH | 7.4 |
EC | 205μs/cm |
水温 | 9.6℃ |
水質については、水温が低いことが特徴的です。東京の湧水の水温は年間を通じて15~20℃が平均的です。富士見緑地は湧出量が少ないため、外気と触れ合っていること原因だと思われます。
下流にはセキショウの生い茂る池があります、反射がきれいですね。
案内板によると、この湧水は崖上から5~6mの場所から湧出しているようです。
小さな緑地ですが、湧水やそれに伴う水環境の特徴をぎゅっとまとめた感じの、お勧めの場所です。
それでは。
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