福生の湧水ー下の川緑地・縞屋の滝・ほたる公園ー

湧水

福生駅から15分ほど歩くと、大きな崖があります。多摩川の河岸段丘崖から湧く清水は人の目には触れず、静かに湧き出しています。

アクセス3.0
景観1.0
水量3.0
水質3.0
美味しさ3.0
※東京の湧水として

玉川上水から段丘崖へ

玉川上水

福生駅を出て15分ほど歩くと、不思議な川を見つけます。段丘崖のすぐ上に川が流れているのです。普通、川は高い方から低い方へと流れますから、自然にできたものではないと分かります。そう、実はこの川、玉川上水なのです。玉川上水は隣駅の羽村で取水し、新宿区四谷大木戸へと水を届けます。

段丘崖

さて、玉川上水を越えると、大きな坂があります。この坂は玉川の浸食によって形成された河岸段丘の段丘崖に当たります。

段丘崖を下から

さて、段丘崖を降りて左に進むと、段丘崖一帯が緑地になっていることが分かります。

縞屋の滝

崖に沿って建てられたフェンスが一部凹んでいる場所があります。耳を澄ますと、水が勢いよく流れ落ちる音が聞こえます。

縞屋の滝

フェンス越しに小さな滝が見えます。近づくことはできませんが、滝のそばには鉄製の踏み台のようなものがあります。看板には以下の記載がありました。

縞屋の滝

市内には9カ所の湧水がありますが、縞屋の滝は冬でも枯れることなく水音を立てています。縞屋の滝のそばにはケンポナシの大木があります。かつて、ハケ上には千人同心清水才次郎宅があり、清水家の屋号が「縞屋」といわれていたことに由来するといわれています。

下の川緑地

下の川緑地

さらに進むと、下の川緑地があります。崖下から所々水が湧き出しています。

湧出地点
項目
EC0.22
水温16.0

水質は湧水として一般的です。冬でも水温が16度あるのは、流石といったところでしょうか。

ほたる公園

ほたる公園
ホタルの養殖

流れ出した湧水はほたる公園でホタルの養殖に使われます。

周辺の地形

国土地理院地図

右下から左上に向かって大きな崖が形成されているのが分かります。多摩川が作り出した河岸段丘です。

福生駅ー永田橋

福生駅から多摩川の永田橋までの断面図です。河岸段丘が4段ほど出来ているのが分かります。

5万分の1地質図幅 青梅

帯水層はTa(河岸段丘堆積物、礫および砂)ですね。

いかがでしたか。目立たない場所から滾々と湧いている姿は見ていて飽きないものです。よかったらぜひ訪れてみてください。では。

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