世田谷区立成城みつ池緑地は保護区のため立ち入りが制限されていますが、フェンス越しに湧水の姿を見ることができます。
アクセス・評価
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成城みつ池緑地の概観
成城みつ池緑地は別名「神明の森みつ池」。かつて三つのため池と水神の祠があったことに由来しています。現在は都市緑地法による「特別緑地保全地区」、世田谷区みどりの基本条例による「特別保護区」に指定されています。そのため、ほとんどの区域の立ち入りが制限されています。
みつ池緑地は国分寺崖線に位置しており、湧き出した水は野川に注いでいます。
国分寺崖線とは
古多摩川が武蔵野台地を侵食する際に形成された、河岸段丘の連なり。立川市から東南方向に延び、大田区の田園調布付近まで続いている。最大で20m程の高低差があり、地層が露出するため地下水が湧出しやすい。多くの湧水を擁する国分寺崖線沿いには、湧出した水を集めながら流れる「野川」が多摩川に注いでいる。
国分寺崖線は森に覆われており、古くから薪拾いなどに活用され、また湧出する清水は農業や飲用として用いされてきた。現在では武蔵野の原風景を残す貴重な自然環境となっている。
成城みつ池緑地の湧水
湧水は園内に4か所あるようですが、今回はフェンス越しに見られる湧水を取り上げています。保護区の奥側から湧き出しており、滴る様子は見られませんが、広い範囲から湧き出しているのがわかります。
ちなみに最下流部には流量計(上の写真)が取り付けられていました。今回はこの場所で水質を測定しました。
pH | 7.31 |
EC | 171.3μs/cm |
水温 | 11.8℃ |
硝酸 | 5ppm |
亜硝酸態窒素 | 1ppm |
東京の湧水としては硝酸と亜硝酸態窒素が低いです。やはり保全地域として湧水の保護がなされている影響は大きいですね。ちなみに採水した分を試飲してみましたが、鉄の味がしました。飲用はあまりお勧めできません。
付近にはいくつか湧水があり、実篤公園へも近いです。ぜひ併せて訪れてみては。
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